2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ある昼間4。

台風は人々が寝静まっているうちに決められた分量の雨を、それは人々にとって障害でもなんでもない量だったけれども、降らせて、素知らぬ顔をして空を晴れさせた。太陽は私の顔を焼いたから、鼻頭と頬が痛いのである。夜気は一層ひやりと感じられることはあ…

ある夜6。

なるほど、という感覚があって、ただひたすらに疲労があるのだった。どうしろというのだろうか。物理的には何の賞与もなかった。賞与? 私はそれを求めていたのだろうか。そればかりを求めていたのではなかったが、公平さは確かに欠けているという感覚があっ…

夏空。

透き通っているものの一つとして夏空を挙げることができると思ったけれども、もうその時には、空には入道雲ではなくいわし雲が流れていて、あの強い青色はそこには無く、代わりに淡く優しい色の夕焼けが、それは秋の色を示していたのだけれども、ゆっくりと…