ある昼間3。

エアコンを消したのだった。畳から立ち上っているかのような湿気が、部屋の温度を、と言うよりかは私が感じている気温を2度ほど上げている。
結局形式や分析的視点、構造ということからは抜け出ることが出来ず、それだけならばまだ救いがあったようなものの、構造を批評するための手駒は限りなく少なかったことに、たった今気付いた、と言うかやっと気付いた。やっと、である。その気付きに夏の暑さは全く関係なかったと思う。
これが何を意味するのかは、もうとても簡単で明白で、どうしようもなくて、その簡単さにまず絶望しておいても好いと思うのだけれども、ある側面では根幹の要因であった「それ」が、実は大して機能していなかった、さっぱり仕事をしていなかった、ということを知った時に、さて私はどんな表情をして4件隣の個人商店に買い物に行けば好いというのだろうか。
じっとりと汗が滲んでいる。体からは、自然に沢山のものが出るのだろう。好い文章の類は、一切出てこないけれども。